磐船神社(いわふねじんじゃ)1

家の近所を流れる「天の川」(あまのがわ)。

日本の七夕の発祥の川です。

ここ、哮ヶ峰(たけるがみね)は、天磐船(あまのいわふね)に乗って、

物部氏の祖先のニギハヤヒが、天降った場所だとされます。

白鳥神社など、スサノオと一緒に祀られることの多い日本武尊(ヤマトタケル)は、おそらく、スサノオの神話のモデルになった人物です。

ヤマトタケルは、別名を小碓尊(おうすのみこと)と言い、彼には、大碓尊(おおうすのみこと)という双子の兄がいました。

しかし、乱暴な碓尊が、碓尊を殺してしまったと言います。

まるで、物部氏を殺した蘇我氏のような話です。

碓尊の別名を、天叢雲尊(あめのむらくものみこと)と言うので、おそらく、ニギハヤヒと同じ人物なんだろうと思います。

太古、住吉津から繋がる淀川は、枚方(シラカタノ津)付近まで、入江になっていたらしく、大和へは、天の川を遡りつつ入るのが、至便であったそうです。

ニギハヤヒもそこから来たのかもしれません。

天の川に沿って、生駒と交野の県境に、ニギハヤヒを祀る磐船神社(いわふねじんじゃ)があります。

ニギハヤヒほど、いろいろな名前を持った神様も珍しいです。

住吉三神、荒神様、妙見菩薩、帝釈天、閻魔天、天神様、恵比寿天、毘沙門天、猿田彦、大物主などなど…

古代の大和の王様でしたが、神武天皇に、王の座を譲りました。

神社の脇にも川が流れていて、大きな岩が転がっています。

? 目の前の岩の上に何かが乗っています。

カエルです。

ニギハヤヒの奥様はイチキシマヒメで、一般的には蛇の神様として知られていますが、カエルの姿で表される時も多い神様です。

二見浦の夫婦岩は、サルタヒコ(ニギハヤヒ)と、ウカノミタマ(イチキシマヒメ)ですが、夫婦岩を祀る二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)では、カエルが祀られています。

また、エジプトでは、クヌム神と、ヘケト神に対応していて、ヘケト神はカエルの神様です。

カエルは、多産であるのと、カエルが鳴くと雨が降ることから、蛇などと同じように豊穣の神様として祀られています。

この2神が、彦星と、織姫の七夕の主人公です。

拝殿です。

この拝殿の後ろに、御神体のとても大きな岩があります。

これです。

豊臣秀吉が、大阪城を建てるのに、この辺りの巨石を持っていったそうで、すぐ近くに石切場があり、生駒の隣りの地名を、石切(いしきり)と呼びました。

石切にある石切劔箭神社(いしきりつるぎやじんじゃ)も、ニギハヤヒが祀られています。

バチ当たりですが、秀吉は、この巨石も大阪城の建築に使おうと思って、加藤清正に取りに来させたそうです。

しかし、あまりの重さに、びくともしなかったと言われます。

よかった、よかった。

拝殿の隣に、岩窟めぐりの入口があります。

受付で拝観料500円を納めれば、中に入れてもらえます。

雨の日や、16時以降は入れてもらえません。

荷物も預けて、手ぶらで行く形になります。

拝観する場合は、事前に問い合わせた方が無難です。


磐船神社

TEL 072-891-2125

コメント: 0 (ディスカッションは終了しました。)
    まだコメントはありません。