マイヤー、ジュール、ヘルムホルツの3人の実験によって「エネルギー保存の法則」というものが発見されました。
この3人は、別々に研究をしていましたが、同じ結論にたどり着きました。
世の中のエネルギーというものは、姿、形は、変わっても、決して無くならないというものです。
永遠に不滅だということです。
時には分かれたり、時にはくっ付いたりしますが、総量は変わらないというものです。
エネルギーの形は、様々なものがあります。
熱や、光や、音、電磁波、さらに、20世紀初めには質量までもが、エネルギーの一形態だとされるようになりました。
例えば、平らな地面でボールを転がします。
これは、手が、投げるという運動をして、エネルギーはボールに移ります。
ボールは、手の運動からもらったエネルギーで、転がっていきます。
しかし、地面との摩擦で、ボールは、やがて、速度をゆるめ、止まってしまいます。
ボールの運動エネルギーが、無くなったのかと言えば、そうではありません。
地面と、摩擦した時に、熱となって、空気中にバラバラになって、散らばっただけなのです。
仮に、手で、ほっぺたを叩くとします。
パチンと音がします。
これは、手の運動エネルギーが、音に変わったのです。
音が、大きければ、大きい程、熱の量は少なくなります。
音が、あまりしないように、手を、こすり合わせると、熱で、手が熱くなります。
全てのエネルギーが、こうして、様々な形に姿を変えて存在しているということです。
先ほどの、質量もエネルギーの一形態だと言いました。
ここから、原子爆弾が生まれます。
原子は、質量を失う代わりに、莫大なエネルギーを生み出し、そのエネルギーで、敵を破壊するのです。
原子力発電所は、このエネルギーを、電力に変える仕組みです。
人間は、ご飯を食べてエネルギーを作ります。
このエネルギーによって、臓器を動かし、呼吸をし、生きることが出来るのです。
考えるという事も、電気を脳細胞に送って、神経を働かして行います。
だから、お腹が空き過ぎると、思考能力が、低下して良い案が浮かばなかったりします。
人間も、エネルギーなのです。
燃やせば、熱を出して、燃えあがります。
エネルギーを出しきると、灰と、骨になって消えて
なくなります。
もっと、高温の炎だと、骨さえ残りません。
だけど、実は、消えたのではなく、姿を変えて、世界には
存在するのです。
人間の体は、借り物です。
ご飯を食べて、自然から、掻き集めたエネルギーです。
借り物なので、死んだら、自然に返すということです。
自分のものなど、何ひとつありません。
家も、家具も、財産も、みんな借り物です。
死んだら、あの世には、何も持っていけません。
領土問題なんかも、人間が勝手に、決めた妄想です。
実は、誰のものでもないのです。